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Channel: 核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ
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大幅増量

 安富歩『貨幣の複雑性』を引用して、沼倉紙幣が貨幣になる瞬間、および貝島が内藤洋酒店につかつか入った理由あたりを書き足しました。 これでもまだ貝島サイドの分析に片寄ってる感がありますが、メンガー経済学で「小さな王国」を読むという目論見は一応達成されたことでもあるし、これでよしとします。後は注釈の書式を統一する作業ぐらいです。...

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また「将軍」論に戻ってきたわけだが

 現時点の構想のままでは、作品論としても平和論としてもどうにも弱い、と思うわけです。 で、支柱となる理論をあれこれ探しているわけですが、これが見つからなくて。 芥川版聖書「西方の人」「続西方の人」も読み返してみましたが、「汝の敵を愛せ」関係は見つかりませんでした。...

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ネグリ&ハート『マルチチュード(上)』『マルチチュード(下)』NHKブックス 二〇〇五 その3

 最初に読んだ時は「所詮マルクスではないか」と思ったものですが、再読して印象が変わりました。 「所詮毛沢東ではないか」に。ネグリ&ハートは手を取り合って喜ぶかも知れませんが、ほめてません。   ※...

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文学不滅。

 文学は死なず、滅びない。その思いを新たにした一日でした。 ただ、純文学不滅とは断言できません。

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長野隆太郎(晴浜)「敗将」(予告)

 日露戦争期の反戦小説らしいのですが、長野晴浜でも長野隆太郎でも敗将でも検索で出てきません。 国会図書館であれこれ検索してみようと思います。 日露戦争時に日本軍があからさまに敗れた局面はないはずなので、ロシア側からの視点でしょうか。

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アドルノ『プリズメン』(予定)

 「アウシュヴィッツの後で詩を書くことは野蛮か」とかいう、有名な一文があるらしいので、読んでみようと思います。アドルノについてはほとんど何も知りませんが。 アウシュヴィッツの後で詩を書くことが野蛮だとは私は思いません。が、ナチスを礼賛していた小林秀雄やらハイデッガーやらがいまだに無批判に読まれているのは、野蛮どころではない、苦々しい事態だと思っています。

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今年の業績は。

 どうやら論文一本と確定しました。 あとは、今年まいた種が芽を出すのを期待するのみです。

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シュミットにも三分の理

 芥川の「将軍」は、将軍という戦争遂行機関を、外部の者たちの眼から見た作品なわけですが。 将軍の内部の論理を説いた理論はないものか、と探して見つかったのがカール・シュミット。 将軍というよりその背後にある国家の交戦権についてではありますが。   ※...

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カール・シュミット『政治的なものの概念』(一九三二) その4

 シュミットは戦争を是認してはいましたが、賛美してはいなかったようです。   ※ 生き残った者の商業と工業を繁栄せしめるため、あるいは、子孫の消費力を増大させるために人殺しをし、自らも死ぬ覚悟をせよと人に真面目に要求するといったことは、恐ろしくもあり乱暴至極な話でもある。戦争を殺人として呪っておきながら、人びとに戦争を遂行し、戦争で人殺しをし、かつ殺されるのを要求するのは明白な欺瞞である。...

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カール・シュミット『政治的なものの概念』(一九三二) その5

 アウシュヴィッツの後でシュミットを引用することは野蛮であるか。いや、アウシュヴィッツをくり返させないためにこそ、シュミットを熟読する必要があると思います。たとえば以下のような箇所。 「政治的に実存する国民は、(略)友敵を区別することを放棄できない」(『カール・シュミット著作集Ⅰ』)。...

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カール・シュミット『政治的なものの概念』(一九三二) その6

 非武装型の平和主義に対して、シュミットはなおも嘲笑を浴びせます。不快に思われる方はお許しください。   ※ 軍備を持たぬ国民は友のみを持つと信ずるのは愚かであろうし、多分無抵抗性によって敵の心が動かされうると信ずるのは自己欺瞞的な予測であるだろう。(略)一国民が政治的なものの領域に踏止まる力もしくは意思をもはや持たぬことによって、政治的なものは地上から消滅しはしない。消滅するのは弱い国民である。...

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来年の見通し

 今年中には終わりそうもない、芥川「将軍」論の完成はもちろんですが。 もう少し大きな仕事にとりかかりたいものです。例えば、「大正の平和主義文学 総論」といった。 「戦争に対する〇〇」に何が入るのか。それを見極めた上で、昭和の『戦争に対する戦争』論あたりに着手しようかと思います。 もう一つは、ムフの『左派ポピュリズムのために』の読解。検索したところ来年1月29日発売とのことです。...

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斎藤美奈子『日本の同時代小説』岩波新書 二〇一八

 中村光夫の『日本の近代小説』『日本の現代小説』にならって、1960年代~2010年代末までの日本文学作品を紹介する新書。21世紀の現代文学にうとい私のような者にとっては待望の書です。 同書に扱われているなかで私が読んだことのある最新の純文学は、いとうせいこう『想像ラジオ』(二〇一三)と、吉村萬壱『ボラード病』(二〇一四)。私は五年ほど同時代小説の潮流から遅れているようです。...

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大賀哲「「テロとの戦争」と政治的なるものの政治学―シャンタル・ムフの国際政治思想への展開」 その1

 『政治思想研究』二〇〇七年五月。副題の通り、ムフの国際政治思想についての論です。 辛めの評価も含めて、ムフを学ぶ者にとってはためになる論文です。...

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大賀哲「「テロとの戦争」と政治的なるものの政治学―シャンタル・ムフの国際政治思想への展開」 その2

 まず、ムフ独自の用語である、「政治的なるもの」(the political)について。 ムフは一冊まるごと『政治的なものについて』なんて本も出してますが、一言で表現すると「対立」といったあたりになるかと。星新一ならひらがなで「ごたごた」と表現したかも知れません。そういう複数の人や集団が抗争し合う場、と私は読み取りました。...

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大賀哲「「テロとの戦争」と政治的なるものの政治学―シャンタル・ムフの国際政治思想への展開」 その3

 「政治的なるもの」を忘却しているという理由で、ムフは各方面の政治思想を批判します。 特にロールズへの批判に一節を割いているわけですが、当方がロールズに詳しくないこともあり、この節の検討は後日に廻させていただきます。代わりに数日前に『マルチチュード』を読んだばかりのネグリ&ハートへの批判を。   ※...

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大賀哲「「テロとの戦争」と政治的なるものの政治学―シャンタル・ムフの国際政治思想への展開」 その4

 ムフは普遍(universe)に対して多遍(pluriverse)を提示し、その方向からブッシュJrの「テロとの戦争」を批判します。...

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来年の展望―非暴力型抑止力の構築にむけて

 非暴力・非武装型平和主義の弱点は、暴力への抑止力を持たないことだと、ここ数年考えています。 抑止力があればいいというものではありません。軍事力による抑止力は、他国にとっては脅威となり、最終的には抑止力どころか戦争の引き金になりかねないという、いわゆる安全保障のジレンマについては、武者小路実篤の『ある青年の夢』を題材に去年論じました。...

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初夢。

 あけましておめでとうございます。 今年の初夢は、昔の友人たちと公園や銀行や植物館をめぐるという、なんか地味な夢でした。 植物園ならぬ植物館では、館の由来が再現映像みたいな形ではさみこまれたり……ま、どうでもいい夢ですね。

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今年の課題。

 おおみそかにも書きましたが、今年は「非暴力型抑止力」の理論化を今年の課題にしたいと思います。 新年そうそう縁起の悪い話ですが、人類ははるか太古から、暴力に対して報復の恐怖をちらつかせることで、暴力を抑止するという習慣に慣れ過ぎてきました。木の棒をふりまわして敵を追い払っていた時代から、核兵器時代の今日に至るまで。...

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