2014.9.28 村井弦斎まつり投稿
弦斎まつりの模様が、youtubeに投稿されていました。 観光地によくある、顔部分の穴から自分の顔を出して写真をとれるパネルもありました。弦斎と多嘉子夫人の肖像で…。
View Article江見水蔭『空中飛行器』(1902(明治35))
ライト兄弟の有人飛行(1903)より一年前に、日本人兄弟による飛行器の発明を描いた小説です。 (2014・10・17追記 初出は明治32(1899)年の新春と、『自己中心 明治文壇史』にあったのを、以前自分で書き写しておいて忘れていました。ライト兄弟より4年前です) 以前紹介した『空中の人』と違い、こちらは最初から飛行器が出てきます。...
View Article大原則。
一般常識に反する説を発表する際には、まず提唱する側が具体的なデータを示す必要がある。これは学問の大原則です。 たとえば、「明治時代には民主主義や平和主義などなかった」という常識(むしろ俗説)は根強く広まっていまして。私の論文は引用文が多すぎると批判されることも多いのですが、それもすべて、具体的なデータを示したい、という大原則ゆえです。
View Article星一『官吏学 第三巻』におけるW・ジェイムズの「道徳的代用価」と戦争中止論
1922(大正11)年刊行の、星一畢生の大著です。 当ブログがたびたび引用してきました、ウィリアム・ジェイムズの「戦争の道徳的等価物」論を、星一も引いていました。「軍備」の章より。 ※ ウイリアム・ジエームスは之に或る「道徳的代用価」を置き換へざる限りは戦争は中止するものにあらざる旨を主張せしは一見識と謂うべし。 (近代デジタルライブラリー 星一『官吏学 第三巻』81/630)...
View Article星一『官吏学 第三巻』における国防論
国民皆兵主義と軍縮論という、かなり独特の組み合わせです。 欧州の大戦(第一次世界大戦)とは国力総体の対抗であり、軍国主義ドイツの敗因は軍備への偏重にあった、という分析のもとに、星一は以下の結論に達します。 ※ 故に余の意見は戦術其他特殊の研究の為めの陸海軍を置き墺匈国(引用者注 オーストリア)の経済編成を斟酌して現行の軍備を縮小し、国民皆兵主義を執るべきを主張す。...
View Article画面にタテ線
このところ使用時間が延びたせいか、画面上の→ ←あたりに白いタテ線が出るようになりました。 電源と電池をはずして放置するといいらしいのですが、本格的な対策は論文が終わってからになりそうです。
View Article星一『官吏学 第三巻』における自由意志説
※ 人には自由意思あり環境に対し順応し衛禦(えいぎょ?)し改造すと雖、其自由たる相対的 Relative にして絶対的 Absolute にあらず、必ず統合を要すべき限界点あり、 (略) 要するに人類の自由意思とは自他の統合を得る方法を選ぶの自由を意味し、無制限に自己発現の任意なるを意味するにあらざるなり。 (近代デジタルライブラリー 星一『官吏学 第三巻』 126/630) ※...
View Article星一『官吏学 第四巻』 より 「うき事のなほ此上につもれかし」
もしかすると『三十年後』より面白いような気がする『官吏学』。特にこの四巻は『官吏学』という主題を離れ、かなり自由奔放に持論を語っています。 「うき事のなほ此上につもれかし限りある身の力試さん」 という歌を、少なくとも十数年前から座右の銘にしていたそうです(16/362)。 私も、その精神を大事にしたいものです。
View Article上田秋成『春雨物語』より「海賊」
江戸時代の短編小説集『春雨物語』(1808)中の、文学的海賊の物語。 『土佐日記』で知られる紀貫之(きのつらゆき)が都に帰る途中、海賊と称する男が現れます。何がめあてかと思ったら、『古今集』の編集ぶりにさんざんけちをつけただけで帰っていきまして。都についたらまた手紙をよこして、つらゆきという名前自体間違ってるからつらぬきに改名しろとか、無茶なことが書いてありました。...
View Article星一『官吏学 第三巻』における無政府主義批判
1922年といえばアナ・ボル論争の季節。彼ら主義者から見れば新興ブルジョワジーの一人であろう星一も、無政府主義(アナーキズム)および社会主義(ボルシェビズム)への反論に一章を割いています。 ※ (星一の主張してきた「統合」とは力の均衡であり、力の同一状態ではないことを明言した上で)...
View Article強制による平和ではなく、合意による平和
以前、「上からの平和ではなく、横からの平和を」ということを書きました。 星一『三十年後』の結末にあてはめて、もう一歩だけ具体化するとこうなります。 「強制による平和ではなく、合意による平和」。
View Article梅内幸信「古典落語『死神』に関するモチーフ分析と呪文について : 『死神の名付け親』(KHM44)との比較において」
鹿児島大学(地域政策科学研究 (10), 81-99, 2013-03)掲載。 グリム童話「死神の名付け親」が、日本に伝わって古典落語「死神」となった経緯。 ※ テーゼ3:古典落語『死神』は, 三遊亭圓朝が(仮説:福地桜痴から『グリム童話集(第2版)』における『死神の名付け親』[KHM44] を聞いて), 明治20年代に日本的に換骨奪胎して作り, 弟子である「鼻の圓遊」に教えた。しかし,...
View Articleエドワード・ベラミー著 平井廣五郎訳『百年後の社会』(1903)
日露戦争の一年前に翻訳された、社会主義ユートピア小説"Looking Backward"です。 当時は割とあることですが、主人公ジュリアン・ウェストが「西重連」さんになるなど、人物名を強引に変えてます。でも地名はボストンのまま。 西暦1887年から2000年にやってきた主人公の眼を通して、「戦争なんかは決して致しませぬし、政府も戦争をする権がありませぬ」という理想社会を描いています。...
View Articleカール・ポパーに賛成できない点
私はたいていのことならポパーに賛同していますが、「民主主義を守るためには暴力も許される」という点だけは同意できません。太平洋戦争下、亡命先のニュージーランドで軍に志願した、という行動力は認めるにせよ、褒めるわけにはいきません。...
View Article論文盗用23本 龍谷大教授解雇
Yahooニュースより。なぜ今まで問題にならなかったのでしょうか。 論文盗用23本 龍谷大教授解雇 2014年10月31日(金) 19時17分掲載 . 論文盗用で教授解雇=3大学で23本―龍谷大...
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