やっと論文らしくなってきました
病院にも行かず将軍論を書き続けています。作品に足りない反戦要素を、私の反戦パワーで補う感じで。もしかしたら投稿できるかもという気がしてきました。
View Article安易に元号を使っていた自分に反省
今書いている論文中に、「昭和は大正よりも暗い時代であった」云々との文章があったのですが。 あるお方の文章を拝読し、考えさせられました。天皇制と軍国主義を批判する論文で、元号による時代区分を使うのは安易ではないかと。 芥川の没年は一九二七(昭和二)年(村井弦斎の没年でもあるわけですが)。該当箇所は「芥川没後はその生前よりも暗い時代であった」に書き直そうと思います。 注釈等は「西暦(元号)」の形で。
View Article現在、原稿用紙16枚
まだまだ枚数に余裕があるので、詰め込めそうです。 まず写真理論や視線理論による補強。こういう時だけは、バルトやフーコーが読みたくなります。引用するかは別として。 そして、「将軍」の現代的意義。プロパガンダにならない程度に。作品に忠実に。...
View Article方向転換と再連結
将軍とは何か論から視線論に方向転換したわけですが、間をつなぐ理論が見つかれば、いい感じに連結できそうな気がしています。 たとえばバルトあたり、などというと、この間デリダを批判したばかりの癖にと言われそうですが、バルトはバルト、デリダはデリダです。 「ポストモダン」とか「ポモ」という言葉でその手の思想をひとくくりにしてしまうのは、私の主義ではありません。あくまでも人によって、文によってです。
View Article被害者研究よりも加害者研究
たとえばひき逃げの被害者をいくら分析し、あるいは追悼しても、それだけではひき逃げはなくなりません。 ひき逃げをやった加害者をきちんと逮捕し、分析することなくして、ひき逃げ再発は予防できません。 戦争についても同じことが言えます。戦争の犠牲者をいくら追悼しても、それだけでは、「あやまちは繰り返しません」と言えるのかどうか、私は疑問に思っています。加害者を分析しないことには。...
View Article将軍のいない国家はない。
日本書紀によれば崇神天皇の代。春秋時代の中国にも、古代ギリシアにも、将軍に相当する職は存在しました。 国家の意志を体現し、国民を兵士化して戦わせる戦争遂行機関。 にも関わらず、将軍分析とでもいうべきものは余りにも少ないと思うのです。 芥川龍之介「将軍」は、その数少ない例外である……かどうか。
View Articleマルクスの墓に落書き
LivedoorNEWS様より。やり方には同意できませんが、犯人の意見にはまったく同意します。その情熱をぜひ、学術的にマルクスを否定する方向に向けてほしいものです。http://news.livedoor.com/article/detail/16041436/ 管理団体によると、墓には赤いペンキで「憎しみの学説」「大量虐殺の建築家」「恐怖と弾圧」などと落書きされていた。
View Article国際シンポジウム「〈帝国〉日本をめぐる少女文化」
『浅草紅団』にこだわり続けている私には魅力的な学会発表ですが、たぶん行くのは経済的に無理です。論文化に期待ということで。 ※国際シンポジウム「〈帝国〉 日本をめぐる少女文化」(2019年3月8日金 10:00-17:00 、名古屋大学ジェンダー・リサーチ・ライブラリ2階レクチャー・ルーム)使用言語:日本語2019年3月8日金 10:00-17:00...
View Articleジェンダー/セクシュアリティから斬る「将軍」
斬って斬れないことはない、と思うんですよ。材料はけっこうありまして。 将軍の視線が「ほとんど処女のように、彼をはにかませるのに足る」だとか、あんな爺さんに手を握られちゃ嬉しくもねえなと言いつつ嬉しそうな兵卒とか。 かと思うと、下女との相撲や濡れ場の余興を禁止する場面もありまして。...
View Article吉田精一『芥川龍之介 Ⅰ』の「将軍」評
吉田精一『吉田精一著作集 第一巻 芥川龍之介 Ⅰ』(桜楓社 一九七九(昭和五四)年)より ※ 龍之介はこゝで当時の偶像破壊、英雄否定の風潮にもれず、人間性の自然さを価値評価の基準としている。戦争に対する自由主義見地からの批評、偽善に対する嫌悪が、この作品の裏に色濃く流れて、彼の眼を余計意地悪く尖らしている。 (一六〇ページ) ※...
View Article東京大学 小森陽一 教授・最終講義「戦争の時代と夏目漱石」
サイト「図書出版 文学通信」様より転載。私は約二十年前に静岡大学での集中講義を一度受けたきりで、東大とは無縁の人間ですが、小森先生の最終講義は気になります。他ならぬ戦争の時代と夏目漱石の関係を含め、同意できかねる点もありますが……。 http://bungaku-report.com/blog/2019/02/-201938-16001800i-181.html 東京大学 小森陽一...
View Article小林秀雄「歴史と文学」(『改造』一九四一(昭和一六)年三月)中の「将軍」評
全集版との間に細かい異同はありますが、内容は大差ありません。「文学青年で登場しまして」は初出原文のままです。 ※...
View Articleソフトウェア面からの反戦論
「核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ」という看板を掲げてきて、おろす積りはありませんが。 ここ最近(2019年)は、ハードウェアよりもソフトウェアからの反戦に関心が移っています。 芥川の「将軍」にも、確かに二八珊砲や軍刀の恐ろしさは描かれています。しかしそれ以上に恐ろしく描かれているのは、人間にそれらの兵器を「撃て」「斬れ」と命じる将軍です。...
View Article