2年ほど前のブログでも使いましたが、大事なことなのでもう一度引用します。
ハンナ・アレントは共産主義者から転向した保守主義者についてこう述べています (「エクス・コミュニスト」 1953)。
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彼らは、共産主義と戦うためには共産主義者たちと同じようなやり方が必要だといい、密告やスパイ、秘密警察じみた活動などをも正当化していく。ドラゴンと戦う者は、みずからもドラゴンにならなければならないというわけである。しかし、アレントは皮肉っぽくいう、「もし我々自身がドラゴンとなるのであれば、二匹のうちどちらのドラゴンが最後に生き残るのかはたいした問題ではなくなるだろう。戦いの意味そのものがなくなってしまうだろう」
川崎修 『現代思想の冒険者たち17 アレント―公共性の復権』 講談社 1998
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アーレントに同意します。「○国と戦うためには、日本も○国のようにならなければならない」という主義には、私は絶対に賛成できません。