イーザー『虚構と想像力 :文学の人間学』(予定)
ウィキペディアでイーザーの項を検索したら、何やら面白そうな題名の本が出てきました。『行為としての読書』すらろくに完読していない私ですが、興味はひかれます。
View Article1884年の「宇内平和主義進歩」
「平和主義」という語の初出が更新されるかもしれない文献が、国会図書館デジタルコレクションにて検索したら出てきました。 ※交詢雑誌. (157) 国立国会図書館/図書館送信限定 雑誌 (交詢社, 1884-07) 目次:宇內平和主義進步 ※...
View Article三島由紀夫『美しい星』、映画化へ
2017年5月公開とのこと。 http://gaga.ne.jp/hoshi/ 三悪宇宙人のキャストは未公開でした。個人的にはあの息のあったトリオぶり、ダチョウ倶楽部のイメージで再現されてます。
View Article村井弦斎「軟骨議員」(1892(明治25)年)
明治10~20年代にかけて多く書かれた「政治小説」というジャンルの一作品。村井弦斎の「軟骨議員」を紹介します。 主人公は青柳柳之助という国会議員。悪人ではないものの名前通りに気が弱く、アイスクリームの襲来におびえています(食品ではなく、氷菓子→こおりがし→高利貸しのこと)。...
View Article宇内平和主義ノ進歩、入手。
『交詢雑誌』の表紙では「宇内平和主義進歩」、本文では「宇内平和主義ノ進歩」となっていました。 日本初の平和主義論と呼ぶにふさわしい内容です。詳細および著者についてはいずれまた。
View Article「宇内平和主義ノ進歩」要約 その1
『交詢雑誌』一八八四(明治一七)年七月、第一五七号より要約。原文のカタカナはひらがなに。 ・前篇「列国国際の戦争」に続き、今回は「宇内平和主義の進歩」を記し、私の論点の地歩としたい。 ・十九世紀の世界で戦争が跡を絶たないのは嘆ずべき限りであり、今後も戦争がないとは限らない。 ・だが、戦争を廃して宇内(世界)の平和を実現しようとする学者・志士・仁人は古来より存在した。...
View Article「宇内平和主義ノ進歩」要約 その2
要約、続き。 ・国際紛議・戦争は各国の「私」の争いで起きる。 ・欧米各国の公法学者はこれに注目し、「公」に各国の権利義務を定めようとした(「シセロ」等)。 ・一六〇〇年頃の「グロシエス」は万国公法の一大成典を定めようとした。 ・一七八九年に「ベンサム」は万国会議を考案し、公議輿論の力による平和主義を拡充した。 ・「カント」は宇内平和の大道を論じ、併合禁止・常備軍廃止などの原則を掲げた。...
View Article「宇内平和主義ノ進歩」要約 その3
さらに要約を続けます。 ・一八二八年、米国のニューヨークにて平和協会設立 ・一八三五年、列国和親の請願書を米国国会に出す ・同年、英国でも平和協会が議院へ請願書を出す ・一八四一年、仏国パリに列国平和委員の会議あり ・一八四三年、ロンドンにて大会議。各国政府に要求書を送る (追記 ウラはとってないので、データの正確性は不明です)
View Article「宇内平和主義ノ進歩」要約 その4
要約。今回で最後です。 ・本年(一八八四年)八月、スイスのベルンにて万国平和大会議開催。以下の問題を議す。 第一 万国仲裁裁判法を設けること 第二 スエズ・パナマの大運河を常に局外中立にすること 第三 万国共同裁判所を設置すること 第四 万国の兵備を廃すること ・いかなる議決となるか、他日を待って続報としたい ・この五六十年以降、宇内平和主義の勢力がますます強くなったことは明らかである。
View Article「列国国際ノ戦争」 要約 その1
「宇内平和主義ノ進歩」と同じ著者による論文。『交詢雑誌』一五六号。 「社員 台水草稿」と署名があります。渡辺台水かと思われますが未確認。 ・今後、列国の間にいかなる戦争の禍根があるか、その禍根はどうすれば防げるかを論じたい。 ・この点から列国国際の戦争を論じた人は我が国にほとんどいないと思う。 ・国権拡張論者は軍艦大砲の増産を訴えるが、戦争さえ起きなければ必要ないはずである。...
View Article「列国国際ノ戦争」 要約 その2
要約、続き。今回で終わりです。 ・我が日本国は今後列国国際の交戦をなす覚悟なくして可か不可か。 ・今後世界の気運が平和に近づくならば兵備は廃止してよいが、そうでなければ拡張せねばなるまい。 ・この問題の研究(世界情勢がどちらに向かうか)は、愛国の日本人にとって特に大切である。...
View Article「宇内平和主義ノ進歩」のその後…
今回、『交詢雑誌』の一八八四~八五年の記事をざっと見たのですが、「宇内平和主義ノ進歩」で予告されていた続報らしきものは見つかりませんでした。「台水」「渡邊治」名義の記事はありましたが、いずれも平和主義とは直接関係のない内容で。
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